【 証券外務員 無料講座 ＜転換社債型新株予約権付社債の問題＞】

証券外務員 無料講座 ＜転換社債型新株予約権付社債の問題＞（episode 15-2）

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皆さんこんにちは！
証券外務員講座へようこそ！
講師を担当させて頂きます西川です。　
宜しくお願いします。

今回は前回の動画で解説させて頂きました転換社債型新株予約権付社債の 問題について出題させて頂きます。

もし転換社債型新株予約権付社債の解説動画を見ていないという方が いらっしゃいましたら、戻って転換社債型新株予約権付社債の解説動画を ご視聴下さい。
それではやっていきましょう！

まず転換社債型新株予約権付社債につきまして
株式への転換
パリティ価格
乖離率
価格変動要因
の4つについて、それぞれ順番に問題を出題させて頂きます。



それでは問題です。
第1問

転換社債型新株予約権付社債とは、一定の条件で発行体企業の株式に 転換できる権利が付いた社債のことである



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。
はい、答えは〇になります。

問題通りとなっていまして、転換社債型新株予約権付社債とは 非常に長い名称のため、理解しやすいように、赤色のスラッシュ部分で 区切って考えますと、「転換社債型」と、「新株予約権付」と「社債」 の3つに分解できるのですが、まず新株予約権とは、それを発行した 発行体に対して、権利を行使することによって、その会社の株式の 交付を受けることができる権利のこと、となっていまして、この新株は 新株を発行してもいいし、現行ある株式を渡すかたちのどちらでも いいのですが、発行体の株式の受け取りを予約出来る権利となっています。

そのため、「転換社債型」が社債から株式に転換、簡単にいうと変更ですね、 株式に変更して受け取る権利が付いた社債という意味になっています。

大丈夫でしたでしょうか。
ここでは不正解でも大丈夫ですので、何度も聞き流しながらインプットとアウトプットを 交互に行い、記憶に定着させていって下さい。



それでは次の問題です！
第2問！

転換社債型新株予約権付社債は、定められた期間内に必ず株式に 転換しなければならない



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。
はい、答えは×です。

転換社債は、発行体の株式の受け取りを予約出来る権利が付いた社債 でして、権利につきましては、権利を行使してもいいし、 また行使しないという権利もありまして、この新株予約権という権利を 行使する場合には、社債から株式に変更出来ますので、もし株価が 高くなった場合には、株価の値上り益、いわゆるキャピタルゲインと いうのですが、そのキャピタルゲインを狙えるというメリットがあります。

また権利を行使しない場合には、株式へ変更しないため、通常の社債と同様に 利子を受取り、償還期限に額面で払い戻しを受けるかたちになります。

このように転換社債型新株予約権付社債は、権利行使出来る期間の株価に よって、社債から株式に変更するか、もしくは社債のままで持ち続けるかを 決めることが出来る、お得な社債になっています。



それでは次の問題です！
第3問！

転換社債型新株予約権付社債は、一般的に同じ時期に発行される 普通社債よりも利率が高く設定されている



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。
はい、答えは×です。

転換社債は、株式に変更することが出来る権利が付いた、いわゆる おまけ付きのお得な社債になるのですが、そのおまけの影響で、 通常よりも価格は高くなる傾向にありまして、発行価額は額面の 100円が一般的なのですが、額面よりも高いオーバーパー発行されたり、 また利率につきましても、おまけがあることから、利率が低くても 購入されるため、一般的な社債に比べ利率は低くなりまして、 転換社債によっては利率が0の、いわゆる0クーポンの転換社債もあります。



それでは次の問題です！
第4問！

転換価額とは、転換社債型新株予約権付社債を株式に転換（権利行使） するときの価格である



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。
はい、答えは〇です。

問題通りとなっていまして、転換価額は、転換社債から株式に変更する際の 1株あたりの変更価格のことで、発行時にあらかじめ決められている価格と なっています。



それでは次の問題です！
第5問！

パリティ価格とは、転換社債型新株予約権付社債の債券としての価値を表す 理論価格のことをいう



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。
はい、答えは×です。

パリティ価格とは、転換社債を株式に転換したときの価値に 着目した転換社債の理論価格のこと、となっていまして、問題では 「債券としての価値」となっているのですが、正解は「転換社債を株式に 転換したときの価値」になりますので、注意して下さい。



それでは次の問題です！
第6問！

転換社債型新株予約権付社債の時価より、パリティ価格の方が 上回っている場合、社債のままで保有した方が有利である



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。
はい、答えは×です。

例えば、株価の時価が400円で、転換価格が250円の場合のパリティ価格は 400円÷250円に社債の額面の100円をかけて、パリティ価格は160円になります。

これは仮に転換社債の時価を100円にした場合、株式に変更した場合には、 160％分の価値になる、ということになりますので、 もちろん株式に変更する方がお得になりますので、答えは×になります。



それでは次の問題です！
第7問！

乖離率とは、転換社債の時価とパリティー価格がどの程度 離れているかを表す指標である



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。
はい、答えは〇です。

問題通りとなっていまして、乖離率は転換社債の時価とパリティー価格が、 どの程度離れているかを表す指標となっていまして、乖離率は、 転換社債の時価 – パリティ価格 ÷パリティ価格 ×100で算出されます。



それでは次の問題です！
第8問！

転換社債型新株予約権付社債の時価の方がパリティ価格よりも 割高な状態を逆乖離という



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。
はい、答えは×です。

パリティ価格より転換社債の時価の方が価格が高い場合、 転換社債のままの方がお得になるのですが、 乖離率の計算式では、上側の分子の計算が 転換社債の時価 － パリティ価格 という計算式で、転換社債の時価の 方が数値が大きい場合には、必ずプラスになり、計算式の答えも必ず プラスになりますので、転換社債のままの方がお得な場合には、 乖離率はプラスになり、値がプラスのため、これを順乖離と言います。



それでは次の問題です！
第9問！

金利低下局面では、転換社債のクレジット・スプレッドは拡大する



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。
はい、答えは×です。

まず金利が低下しますと、銀行にお金を預けておくよりも、 金利の高い社債にした方が利益が多くなりますので、銀行からお金を 引き出して社債を購入する人が増えます。

社債を購入する人が増えますと、価格が高くでも買いたいという人が 増えますので、おのずと社債価格は上昇します。

社債を購入する人が増えますと、金利は低くても買いたいという人が 増えますので、社債の金利は低くなり、国債と社債の金利差は少なく なりますので、クレジット・スプレッドの値は縮小しますので、 答えは×になります。



それでは次の問題です！
第10問！

金利上昇局面では、転換社債の株価のボラティリティは上昇する



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。
はい、答えは×です。

まず金利が上昇しますと、社債を購入するより、金利の高い銀行に 預けておいた方が利益が多くなりますので、社債を売却して、 銀行にお金を預ける人が増えます。

社債を売却する人が増えますと、価格が低くても売りたいという人が 増えますので、おのずと社債価格は下落します。

そうしますと、そのように人気のない社債は、金利を高くしなければ 社債を購入してもらえないため、金利を高く設定するのですが、金利の低い 国債との金利差はより開きますので、クレジット・スプレッドは拡大します。

また社債が多く売りに出される会社は信用度が低く、おのずと株価も 下落しまして、株価は上がるどころか下がる一方と、株価の上げ下げに 伴う値差であるボラティリティは少なくなりますので、ボラティリティは 下落しますので、答えは×になります。



それでは次の問題です！
第11問！

転換価額 500円、株式の時価が425円の場合のパリティ価格はいくらか？



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。

パリティ価格は、転換社債を株式に変更した場合に、その株式の価値を 転換社債の価格にした場合、いくらになるのかを示した数値ですので、 まず分子を株価にして、転換価額、いわゆる社債の価格で割ります。

そうしますと425円÷500円で0.85となり、その0.85に100円をかける のですが、この100円は社債の額面の100円のこととなっていまして、 0.85×100＝85円がパリティ価格となりまして、社債100円の価値に 対して、転換社債を株式に変更した場合には、社債100円の価値に 対して、85円の価値しかないということを表しています。

もしこの85円が分かりにくい場合には、円を％に置き換え、 85％と考えて頂いてもいいのですが、株式に変更したら社債の85％の 価値しかないよ、という意味になっています。



それでは次の問題です！
第12問！

転換価額 700円、株式の時価が560円、転換社債の時価が103円の 場合の乖離率はいくらか？



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。

まずはパリティ価格を求めるのですが、 パリティ価格は、株価 ÷ 転換社債の価格 ×100で計算出来ますので、 560円÷700円 × 100円で80円となります。

乖離率は、転換社債の時価とパリティ価格の価格差の割合になりますので、 まずは転換社債の時価とパリティ価格の価格差を求めますと、 転換社債の時価 103円 – パリティ価格 80円 ＝ 23円が値差になります。

それではこの値差の23円が、パリティ価格 80円に対して、どれぐらいの 割合なのかを計算したものが乖離率となりますので、計算式は 23円 ÷ 80円で、率となっていまして、％表記になりますので、×100を 行いまして、答えは28.75％となります。


それではお疲れ様でした。
転換社債についての問題は以上になります。

これで債権の講義は終了致しまして、次回からは3大投資の最後の1つ 投資信託について解説させて頂きますので、楽しみにしておいて下さい。

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