【 証券外務員 無料講座 ＜企業分析③の問題＞】

証券外務員 無料講座 ＜企業分析③の問題＞（episode 34-2）

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皆さんこんにちは！
証券外務員講座へようこそ！
講師を担当させて頂きます西川です。　
宜しくお願いします。

今回は前回の動画で解説させて頂きました企業分析④の問題について 出題させて頂きます。

もし企業分析④の解説動画を見ていないという方が いらっしゃいましたら、戻って解説動画をご視聴下さい。
それではやっていきましょう！

まず企業分析④につきまして
総資本回転率
総資本回転期間
売上高成長率
利益成長率
損益分岐点売上高
損益分岐点比率
の6つについて、それぞれ順番に計算問題を出題させて頂きます。



それでは計算問題です！
第1問！

ある企業の売上高が100億円、総資本が40億円である場合の 総資本回転率はいくらか?



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。

総資本回転率は年間売上高÷総資本（期首・期末平均）の計算式で 求められまして、1年間の売上高を総資本で割るかたちなのですが、 総資本は貸借対照表の右側全てのことで、銀行からの借入金などの 負債と、返済しなくてもいい自社のお金になる自己資本を合わせた ものになり、売上高が総資本に対してどれぐらいの割合かを 表しているだけで、その割合が100％の場合を1回転として、 回転数として表しているだけになっています。

そのため計算はとても簡単で、年間売上高の100億円÷総資本の 40億円で、答えは2.5回になります。

ここで注意して頂きたいのが、総資本回転率は、率は率でも パーセントの方ではなく、回転率になりまして、率という名称の 場合には、パーセント表示になるので、最後に×100するのを 忘れないようにして下さいと、お伝えしていたのですが、 単位は回/年と1年あたりの回転数が単位になり、パーセント表示 ではありませんので、総資本回転率の場合だけは×100しない ように注意して下さい。



それでは次の計算問題です！
第2問！

この企業の総資本回転率はいくらか？ なお、当期の売上高は700億円とする



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。

表から読み取るため、少し難しく感じるかもしれないのですが、 やることは同じになっていまして、総資本回転率は年間売上高÷ 総資本（期首・期末平均）の計算式で求められまして、 総資本は貸借対照表の右側全で、流動負債と固定負債と自己資本 の右側全てを足したものになりますので、その3つを足していきます。

また注意して頂きたいのが、総資本は期首・期末平均となっていまして、 期首は年度の始まりで、期末は年度の終わりのことになっていまして、 始まりから終わりまでを足して÷2した平均値を使用するかたちに なりますので、期首と期末のそれぞれを計算して、平均化します。

そのため、まず期首は350億円+400億円+250億円で1000億円になり、 期末は380億円+370億円+240億円で990億円となり、平均値は 1000億円+990億円÷2で995億円になります。

これで総資本（期首・期末平均）が算出出来ましたので、あとは 計算式通りで、年間売上高の700億円÷総資本（期首・期末平均）の 995億円で、総資本回転率は0.7回になります。



それでは次の計算問題です！
第3問！

ある企業の総資本は60億円、年間売上高は120億円である場合の 総資本回転期間はいくらか?



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。

総資本回転期間は、総資本（期首・期末平均）÷年間売上高÷12で 計算出来るのですが、計算式ですと分かりにくいため、イメージ しながら考えて頂いた方が理解しやすいと思いますので、まずは 総資本回転率を求めるのですが、総資本回転率は、年間売上高を 総資本で割るだけですので、年間売上高の120億円÷総資本の60億円 で2回/年となりまして、1年に2回転するかたちになりますので、 1回転するのは半年になりまして、総資本回転期間の単位は月に なりますので、答えは6か月になります。



それでは次の計算問題です！
第4問！

この企業の総資本回転期間はいくらか？ なお、当期の売上高は600億円とする



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。

こちらも表から読み取るため、少し難しく感じるかもしれないのですが、 やることは同じになっていまして、まずは総資本回転率を求めます。

総資本回転率は、年間売上高÷総資本（期首・期末平均）で求められ まして、総資本は貸借対照表の右側全ての合計の期首と期末の平均値 になりますので、まずは期首と期末のそれぞれで、流動負債と 固定負債と自己資本の3つを足していきます。

まず期首は400億円+350億円+300億円で1050億円になり、期末は 320億円+330億円+300億円で950億円になりまして、平均値ですので 1050億円+950億円÷2で、総資本（期首・期末平均）は1000億円に なります。

あとは年間売上高を総資本で割るだけになりますので、年間売上高の 600億円÷1000億円で、総資本回転率は0.6回/年になります。

0.6回/年は1年間に0.6回転しかしないという意味になりますので、 これを総資本回転期間の単位である月に変換する場合には、1年は 12ヶ月ですので、12ヶ月÷0.6で答えは20ヶ月になります。



それでは次の計算問題です！
第5問！

ある企業の昨年の売上高は150億円で、今年の売上高は180億円で ある場合の売上高成長率はいくらか?



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。

売上高成長率の問題はとても簡単で、企業の売上高が1年間でどれだけ 成長したのかの割合を求めるかたちになりますので、単純に今年の売上 になります当期売上高を、去年の売上になります前期売上高で割る だけになりますので、当期売上高の180億円÷前期売上高の150億円で 最後に率ですので×100をしてあげますと、答えは120％になります。

もし計算式で覚えたいという方は、上から下で当前という順番で割る と覚えて下さい。



それでは次の計算問題です！
第6問！

ある企業の昨年の利益は60億円で、今年の利益は75億円である場合の 利益成長率はいくらか?



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。

こちらの利益成長率の問題も、売上高成長率の問題と同じくとても 簡単な計算問題となっていまして、先程は売上高だったのですが、 利益成長率は、企業の利益が1年間でどれだけ成長したのかの割合を 求めるかたちになりますので、単純に今年の利益になります当期利益を、 去年の利益になります前期利益で割るだけになりますので、当期利益の 75億円÷前期利益の60億円で、最後に率ですので×100をしてあげますと、 答えは125％になります。



それでは最後の計算問題です！
第7問！

ある企業の年間固定費は5,000万円、年間売上高は2億円、 変動費は1億2,000万円の場合の損益分岐点売上高、損益分岐点比率、 限界利益率はいくらか?



はい、どうでしょうか？
それでは正解です。

まず売上高が2億円の時に、固定費は5,000万円で変動費は1億2千万円 になりますので、売上高 2億円-固定費の5,000万円-変動費の1億2千万円 で利益は3,000万円出ているということが分かりますので、まずはそれを 図に記載して整理しますと、まず下線の売上高のところに2億円を プロットするのですが、3,000万円の利益が出ていることは分かって いますので、損益分岐点よりは右側になりますので、損益分岐点より 右側に2億円をプロットします。

その点からそのまま上に線を引きまして、それぞれの値を分かりやすい ように記載していきますと、固定費は5,000万円、変動費は1億2千万円、 利益は3,000万円となり、図のようになるのですが、まず問題の1つ目は 損益分岐点売上高を求めるかたちになりますので、赤色の点部分の 売上高を計算していきます。

損益分岐点は売上高と費用が同じ値、いわゆる利益0の地点になりますので、 損益分岐点売上高 ＝ 費用と考えられまして、この費用は固定費と変動費の 2つになりますので、損益分岐点売上高 ＝ 変動費+固定費と置き換える ことができ、損益分岐点売上高を求めますので、損益分岐点売上高を Xとおいて、一次方程式として計算します。

まず簡単なのは固定費なのですが、固定費は家賃などで、売上が少なかろうが 多かろうが、関係なく常に一定の金額がかかる経費になりますので、 損益分岐点の時でも変わらずに5,000万円がかかります。

しかしながら、もう一方の変動費については売上金額によって変わってしまう 経費となっていますので、どのように変動費を求めればいいでしょうか。

ここで1つ例を出して説明させて頂きたいのですが、喫茶店でコーヒーを 販売した場合、コーヒー1杯 500円で販売して、コーヒー豆に200円かかった とした場合、家賃などの固定費を考慮せずに考えた場合、単純にコーヒー 1杯の利益は、売上の500円 – 変動費の200円で1杯あたりの利益は300円に なります。

それではコーヒーを5杯販売した場合の変動費はいくらかと言いますと、 単純に1杯あたり200円の変動費なので、5杯ですと200円×5杯分で変動費は 1000円になります。

同じように10杯ですと如何でしょうか。
単純に変動費は200円×10杯分で2000円になります。

これは当たり前の話なのですが、変動費は販売する数量、いわゆる売上に 比例して変動費も増えていくのですが、変動費は売上に対して一定割合で 増えていきますので、割合をかけることでも求めることが出来ます。

それは、売上が500円で変動費が200円の場合、変動費の売上に対する割合は 200円÷500円で0.4、いわゆる40％ということになりまして、売上の内で 40％分が変動費ということになりますので、10杯の売上が5000円だった 場合には、5000円×0.4で変動費は2000円という求め方もできるかたちに なっています。

このように変動費は売上×変動費の割合で計算することが出来ますので、 問題に戻って、まずは変動費の割合を計算します。

売上が2億円の時の変動費の割合は、変動費 1億2千万円÷売上 2億円 で割合は0.6になりまして、言わば売上の60％が変動費ということに なりますので、それを赤字の？部分に導入しますと、 X ＝ 変動費の0.6X + 固定費の5000万円という方程式が書けまして、 Xをまとめますと0.4X ＝ 5000万円となりまして、X＝1億2500万円と なりますので、損益分岐点売上高は1億2500万円と求めることが出来ました。

これで損益分岐点売上高が求められましたので、次に損益分岐点比率に つきまして求めていきます。

損益分岐点比率はとても簡単で、損益分岐点比率は売上高に対して 損益分岐点売上高がどの程度の割合になっているのかを表した指標に なっていまして、単純に損益分岐点売上高 ÷ 売上高 ×100で 計算出来ますので、1億2500万円÷2億円×100で、答えは62.5％に なります。

続きまして、最後の限界利益率について説明させて頂きます。

まず限界利益とは、売上高と変動費の差のこととなっていまして、 先程の喫茶店の例に戻るのですが、実際には家賃代などの固定費も 考慮しなければならないのですが、取り急ぎ簡単にコーヒー1杯の 利益を計算する場合には、コーヒー1杯の500円 – 原価になる変動費の 200円で、コーヒー1杯の利益は300円という概算の利益計算が出来ます。

このことが正に限界利益のことになっていまして、売上高から 変動費のみを引いた値が限界利益になっています。

ちなみに限界利益は事業が継続できるか見込みを立てるために 用いられる指標になっていまして、固定費に該当する人件費や オフィスや店舗の家賃、光熱費などは後からでなければ、明確な 金額が分からない費用もありまして、既に限界利益の時点で赤字に なっていたら事業として成り立たないなど、事業が継続できるか どうかの見込みを立てるために使用される指標となっています。

そのため限界利益は売上高から変動費を引くだけになりますので、 売上の2億円 – 変動費の1億2000万円で、限界利益は8000万円に なります。

また限界利益率は、単純に売上高に対する限界利益の割合と なりますので、限界利益の8000万円 ÷ 売上高の2億円×100で 限界利益率は40％になります。


それではお疲れ様でした。
企業分析④についての問題は以上になります。

次回からは新しいテーマ 金融商品取引法について解説させて頂きますので、 楽しみにしておいて下さい。

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