【 証券外務員 無料講座 ＜付随業務＞】

証券外務員 無料講座 ＜付随業務＞（episode 42）

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皆さんこんにちは！
証券外務員講座へようこそ！
講師を担当させて頂きます西川です。　
宜しくお願いします。

それでは本日は付随業務について解説させて頂きます。

まず本日のテーマ
付随業務とは
MRF
累積投資契約の締結
インサイダー取引規制の適用除外
の4つについて順番に解説させて頂きます。

それではやっていきましょう！



まず付随業務とは何かと言いますと、金融商品取引などの証券外務員が行う 本来の業務に関連して付随的に発生する業務のこととなっていまして 少し分かりにくいのですが、イメージとしましては、顧客への株式の販売などは 現在 皆さんが勉強されている証券外務員資格がないと販売が出来ないのですが 株式の販売を行った際に発行した伝票や書面の整理や、顧客への書面の郵送などの 顧客対応など、語弊はあるのですが、イメージとしては裏方的で事務的なサポート などが付随業務となっていまして、本業ではないのですが、その業務がないと 本業が成り立たなくなる、切り離すことのできない業務、付随している業務で 付随業務というのですが、付随業務は裏方的で事務的なサポートになるため 証券外務員の資格がなくても出来る業務となっています。

もし社会人の方でしたら分かりやすいと思うのですが、営業がとってきた仕事を OLなどの社内事務が受注処理などの書面などの処理を行う、というような イメージですね。



それでは、その付随業務には何があるのかと言いますと
有価証券の貸借または媒介もしくは代理（貸借取引）
信用取引に付随する金銭の貸付け
顧客から保護預かりをしている有価証券を担保とする金銭の貸付け（MRF）
有価証券に関する顧客の代理
累積投資契約の締結
有価証券に関連する情報の提供または助言
他の金融商品取引業者等の業務の代理
などの業務がありまして、言葉ですと非常に分かりにくいため、試験に出題 されやすいものをピックアップして解説させて頂くのですが



まずは赤字の有価証券の貸借または媒介もしくは代理（貸借取引）が分かりにくいと思うの ですが、有価証券の貸借または媒介もしくは代理となると、有価証券の販売を 行っているので、証券外務員の資格がいるのではないかと思われるのですが、 この貸借取引とも言われる取引につきましては、証券会社と顧客との 取引のことではなく、証券会社と証券金融会社との取引のことになっていまして 証券会社と投資家は、株式や資金のやり取りを行っているのですが、 証券会社に資金や株式が十分にある場合には問題ないのですが、もし証券会社で 顧客に貸出するお金や株式が不足してしまったら、証券会社はどこからか お金や株式を借りてくる必要がありまして、その借りてくる先が証券金融会社 となっています。



その証券金融会社につきましては、エピソード4の証券市場の項目にて少しばかり 解説させて頂いた内容で、復習の意味を込めてもう一度解説させて頂くのですが、 資本金１億円以上で、内閣総理大臣の免許を受けた証券会社専用の金融機関と なっていまして、証券会社に対し、制度信用取引の決済に必要な株式や資金を 貸付ける貸借取引を行っている会社でして、現在では日本証券金融、略して 日証金と言われる会社の1社のみになってしまっています。

このように貸借取引は、証券会社と顧客の取引ではなく、その裏方の証券会社と 証券金融会社との取引のことになっていまして、裏方的で事務的なサポートに なるため、証券外務員の資格がなくても出来る付随業務となっています。



続きまして、信用取引に付随する金銭の貸付けにつきましては、信用取引では 証券会社は証拠金の3.3倍まで顧客にお金を貸すことが可能なのですが、 顧客が有価証券を購入するために必要になる資金の貸し付けを行う業務と なっていまして、これも裏方的で事務的なサポートになっています。



次の青字の、顧客から保護預かりをしている有価証券を担保とする 金銭の貸付け（MRF）というのが、言葉ですととても分かりにくいと思うのですが このMRFはエピソード19の投資信託の処理と種類の項目にて解説させて 頂いた内容になりまして、復習になるのですが、公社債投資信託という 投資信託がありまして、公社債投資信託は、株式を一切組み入れず、 国債や社債など公社債を中心に運用する投資信託となっていまして その公社債投資信託には、長期公社債投資信託と MMF、「Money Market Fund」の略と、MRF、「Money Reserve Fund」の略の 3つの代表的な公社債投資信託があります。

そのMRFにつきましては、中短期債や、短期金融商品などを運用している 公社債投資信託となっていまして、販売手数料は無料で、販売単位は 1口1円からと、1円から購入が可能になっています。

次に決算は毎日決算で、プラスになった分は、月末に自動的に 再投資されるかたちになっていまして、イメージとしては、銀行 口座をイメージして頂くと分かりやすいと思うのですが、銀行口座 も勝手に利息を付けて、その利息を口座に振り込んでくれているの ですが、それと全く同じで、月末に自動的に利息を振り込んでくれる かたちになります。

このように、MRFは銀行口座をイメージして頂くと分かりやすく なっていまして、実際に以前は、証券口座を開設して、お金を 証券口座に入金すると、自動的にMRFに投資されていて、利息が 毎月付けられていたのですが、現在は行われていないかたちに なっています。

次に換金につきましては、MRFは換金手数料はかからず、いつでも 換金可能になっていまして、解約の支払いは、MRFは午前中の 受付の場合は当日、午後での受付の場合は翌営業日と、当日でも 換金が可能なのですが、この当日換金のことを言葉でいうと、先程の 顧客から保護預かりをしている有価証券を担保とする金銭の貸付け となるのですが、通常は翌営業日での受渡しなのですが、それを 当日に受渡しするということは、その1日分を証券会社が立て替え して先行して支払いしてくれているということでして、1日分を キャッシング、いわゆる貸付しているかたちになりまして、 そのため、このように金銭の貸付けと記載されているかたちと なっています。

ちなみにMRFは、1日分を立て替えしているため、その1日分の利息は ちょうだいね、ということで、とても安いのですが、1日分の利息 投資信託の場合は分配金というのですが、その利息分を支払って 代わりに1日早くもらうというイメージになっています。



このようにMRFも投資信託の売却の際に発生する裏方的で事務的な サポートのため、付随業務になっているのですが、そのキャッシング、 貸付方法にも決まりがありまして、ファンドごとに計算した 返還可能額、又は500万円のうちいずれか少ない金額を基準に、 各金融商品取引業者が定める金額となっていまして、証券会社などが 定める金額にはなるのですが、一度に返還できる金額は最大で500万円 となっていまして、高額はダメですよってなっています。

また貸付利息は解約請求日から翌営業日前日までの分配金手取額と なっているのですが、これが先程説明した1日分を立て替えてるから、 その1日分の利息はちょうだいね、ということになっていまして、 1日分の利息、投資信託の場合は分配金というのですが、その1日分の 分配金が利息分になるかたちになっています。

また貸付期間は貸付日の翌営業日までとなっていまして、これも 先程の1日前倒し分のことになっています。

また利用申込につきましては、書面による申込は不要なのですが、 顧客に対してキャッシングを利用する意思確認は必要となっていまして 語弊はあるのですが、ATMでキャッシングする際に、これはキャッシング になりますよ、といったことを表示するイメージになっています。



次にもう1つの青字部分、累積投資契約の締結ですが、まず累積投資契約 とは何かと言いますと、ETFや株式投資信託などの金融商品を、 一定額を定期的に継続して買い付ける契約となっていまして、有名なものに ドルコスト平均法という方法がありまして、私もNISAの投資信託では、この ドルコスト平均法を使用して買付しているのですが、ドルコスト平均法は 価格が変動する商品を一定金額で定期的に購入する投資方法で、投資金額を 一定にすることで、価格が低いときには購入量が多く、価格が高いときには 購入量が少なくなり、平均購入単価を抑えることが期待できる手法となって いまして、私で言いますと、S&P500やトピックスなどの投資信託を 毎月3万円ずつ購入しているのですが、S&P500を100株購入という株数を 指定して購入する方法ではなく、購入する金額を毎月指定して購入する 方法となっていまして、S&P500やトピックスなどは日々価格が変動するの ですが、金額を毎月3万円と固定することで、S&P500やトピックスが 高い時には少しだけしか買えないのですが、安い時にはたくさん買える かたちになりまして、それが結果的には平均購入単価を抑える効果があり 一般の方ですと、仕事中に業務をしながら株価が安いので購入すると いうということは難しく、また株価の変動は一般の方ですと見極めが 難しいため、毎月一定金額で購入していきましょうという方法になっています。



この累積投資契約の締結は、投資者と金融商品取引業者との間で 株式累積投資契約等を締結するかたちなりまして、私の考え方ですと 株式の販売を行うため、付随業務ではないように感じてしまうのですが、 内容的には投資という意味もあるのですが、長期的な貯金の意味合いが強く 毎月定期的に定額を貯金していくイメージのため、株式の販売というよりは 定額貯金という意味合いが強く、付随業務に分類されています。

またどんな有価証券でも株式累積投資契約を出来るのではなく、証券会社などの 金融商品取引業者があらかじめ選定した銘柄からしか購入出来ないシステムに なっており、少額の一定資金で定期的に株式を買付ける方法となりまして、 1銘柄 100万円以上の高額の場合には、株式累積投資契約は出来ない かたちになります。

また株式の場合、通常ですと単元株になる100株からしか購入が出来ない のですが、株式累積投資契約は金額指定で購入する方法となりまして 単元株の100株以下でも購入が可能なのですが、ずっと購入していくことに よって、その株が100株になった際には、株式累積投資口座から 通常の保護預り口座に振り替えられ、通常の株主になる仕組みになっています。

またこれがよく試験に出題される内容になるのですが、株式累積投資契約は インサイダー取引の適用外となりまして、インサイダー取引は内部者が この株価が値上りするという内部情報を利用して事前に株式を購入して 利益をえることなどなのですが、株式累積投資の場合、定時定額で機械的に 株式を買付するかたちになりますので、そういった内部情報を利用して 購入するわけではないため、もし仮に株式累積投資していた株が大幅に 値上りしたとしても、インサイダー取引規制の適用除外になります。



ちなみにインサイダー取引規制の適用除外の規定につきましては
一定の計画に従っていること
個別の投資判断に基づくものではないこと
継続的に行われること
各顧客の1銘柄に対する払込金の合計額が1ヶ月あたり100万円未満であること という規定がありまして、内容としては株式累積投資そのものとなっています。


それではお疲れ様でした。
付随業務に関する解説は以上になります。

これでインプットが完了しましたので、次の動画はアウトプットで 付随業務に関する問題を出題させて頂きますので、是非 続けてご視聴下さい。

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