【 証券外務員 無料講座 ＜協会定款・諸規則＞】

証券外務員 無料講座 ＜協会定款・諸規則＞（episode 46）

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皆さんこんにちは！
証券外務員講座へようこそ！
講師を担当させて頂きます西川です。　
宜しくお願いします。

それでは本日は協会定款・諸規則について解説させて頂きます。

まず本日のテーマ
日本証券業協会とは
自主規制規則
協会員の投資勧誘、及び規制
の3つについて順番に解説させて頂きます。

それではやっていきましょう！



前回までは取引所定款や諸規則などを解説させて頂き、取引所とは 東京証券取引所などの取引所の決まりなどにつきまして解説させて頂いたの ですが、今回は協会定款・諸規則となっていまして、この協会は 日本証券業協会のことになっていまして、日本証券業協会に関する 決まりなどにつきまして解説させて頂くのですが、こちらの内容に つきましては、以前の解説動画にて解説させて頂いている内容が多く なっているのですが、復習の意味も兼ねて簡単に解説させて頂きます。

まずこちらも復習になるのですが、日本証券業協会とは、内閣総理大臣の 認可を受けた協会となっていまして、日本証券業協会は、協会員が行う 有価証券の売買やその他の取引等を公正かつ円滑にできるようにし、 金融商品取引業の健全な発展を図るとともに、投資者の保護に役立つ ことを目的として設立されていまして、語弊はありますが、いわゆる 証券会社の親玉みたいな存在です。

また日本証券業協会は皆さんにも関係があり、現在 勉強されている 証券外務員試験の実施や、外務員の登録に関する事務などの仕事をしている のが日本証券業協会となっています。



また日本証券業協会の協会員には、会員と特定業務会員と特別会員の 3種類がありまして、まず最も一般的なものが会員で、これは 第一種金融商品取引業者、いわゆる証券会社などのことになっています。

次の特定業務会員につきましては、あまり気にされなくても大丈夫なの ですが、一般の証券会社が行うすべての業務を行うわけではなく、 一部の店頭デリバティブ取引など、特定の分野に限定された範囲で 営業している協会員でして、業務範囲は限定的であるため、規模も 比較的小さい会社が多くなっています。

最後の特別会員は登録金融機関、いわゆる銀行などのことになっていまして 視聴して頂いている方の中には、銀行への就職を目指されている方や 銀行から内定をもらわれている方もいらっしゃると思うのですが、銀行は 証券会社のように株式を扱うことは出来ないのですが、投資信託は取り扱い することが出来まして、その関係で銀行も日本証券業協会の会員になって いまして、証券会社とは分離して特別会員とされています。



続きまして自主規制規則につきまして解説させて頂きます。

こちらもエピソード4 証券市場の復習になるのですが、まず自主規制機関とは、 金融商品取引業の健全な発展及び、投資者の保護に資することを目的とし、 自主規制の制定・監査・処分、投資の普及啓発活動を行う機関のこと、 と規定されているのですが、何を言っているのかよくわからないと思いますので、 簡単に言ってしまいますと、とても大きな金額を扱うため、 自分たちでしっかりと規制して、不正がないようにしてね、 と言われている機関のことでして、 各証券取引所と、今回の日本証券業協会、そして投資信託協会の3つが 自主規制機関に定められています。



続きまして協会員の投資勧誘、及び規制につきまして解説させて頂きます。

協会員には色々な決まり事がありまして、とても多くの決まり事があるのですが、 今回は試験に出題されやすいポイントに絞って解説させて頂きます。

まずこちらも復習になるのですが、自己責任の原則という決まりがとがありまして 投資勧誘に当たっては、顧客に対し、証券投資は投資者自身の判断と責任に おいて行うべきものであることを理解させる必要があるということと、 投資者は、証券取引の投資判断を誤り損失を被ったとしても、それは全て自らが 負担するという原則になっています。



次の適合性原則の遵守義務につきましては、投資勧誘にあたって 事業者は、顧客の目的や人的属性を調査・確認し、そのうえで、 それに適合した取引を勧誘・販売しなければならない、とされている 原則となっていまして、逆にいえば、適合しない取引を勧誘や販売 してはならないとされていまして、お金が少ない人に借金をさせて 金融商品を購入させたり、リスクの高い金融商品の押し売りするなどの 不適切な勧誘を行わないようにしなさいとされています。

また顧客が断っているのに、何回も電話勧誘するなど、顧客が迷惑だと 感じる勧誘などは禁じられています。



次の顧客カードにつきましては、エピソード5 株式業務の復習になるのですが、 有価証券の売買を行う顧客には、 顧客の氏名、住所、生年月日、連絡先、職業、投資目的、資産の状況、投資経験の有無、 取引の種類、顧客となった動機 などが記載された顧客カードというものの整備が義務付けられています。

特に試験では赤字部分の 職業、投資目的、資産の状況、投資経験の有無、顧客となった動機 についてが顧客カードに必要な内容かどうかと出題されますので、覚えておいて下さい。

また試験では、顧客カードに本籍地や家族構成が必要、といったかたちの〇×問題が 出題されることがあるのですが、本籍地と家族構成は顧客カードには不要になりますので、 注意して覚えておいて下さい。



次の取引開始基準につきましては、先程の適合性原則と少し重複する内容なのですが、 適合性原則では、適合しない取引を勧誘や販売してはならないとされていまして、 お金が少ない人に借金をさせて金融商品を購入させたり、リスクの高い金融商品の 押し売りするなどの不適切な勧誘を行わないようにしなさいとされていまして、 特に信用取引につきましては、証券会社などが顧客にお金を貸して有価証券の 取引を行うかたちとなり、ハイリスク・ハイリターンな取引になることが多くなって いますので、そのようなハイリスク・ハイリターンな取引の場合には、協会員が 取引開始基準を定め、その基準に適した顧客と契約を締結する、という決めりが ありまして、簡単に言いますと、証券会社の方で取引する顧客の基準を事前に 設定して、その基準に沿って勧誘するようにしなさい、ということになっています。



ちなみに信用取引は大丈夫でしょうか。

念のため復習させて頂くのですが、信用取引とは、簡単に言ってしまいますと、 証券会社が顧客を信用してお金をかして行う取引を信用取引といい、お金を 貸さずに顧客が取引することを現物取引といいます。

まずは簡単な現物取引ですが、顧客は、自己資金で株式を購入したり、自分が 保有している株式を売却するなど、証券会社に借りることなく取引を行う 取引となっています。

またもう一方の信用取引とは、証券会社からはお金だけではなく、株式も借りる ことが出来るのですが、証券会社からお金や株式を借りて売買を行う取引のことと なっています。

しかしながら、銀行などにある程度の金額を借りる場合には、担保が必要になるの ですが、それと同じで、証券会社からお金や株式を借りる場合にも、一定のお金や 保有している株式などを担保にして預ける必要があります。

また信用取引は、手持ちの資金が少なくても大きな取引が出来るというメリットが ありますが、一方で自分の手持ちよりも大きな損失を被る可能性があるという デメリットもあります。



次の確認書の徴求につきましても、エピソード5 株式業務の復習になるのですが、 証券の売買を行うにあたって、あらかじめ 契約締結前交付書面を交付しなければならないという決まりがありまして、 契約締結前交付書面の「前」が赤字なのは、契約締結時交付書面もあるため、 強調して赤字にさせて頂いているのですが、契約締結前交付書面は、 取引の概要や手数料、損失が発生する可能性があることなどのリスク情報が 記載された書面でして、試験では「契約締結前にあらかじめ」の部分が、 「契約締結後に」と変えて出題されたりしますので、注意して下さい。



次に注文伝票ですが、顧客から売買注文を受託した場合には、必ず注文伝票を 作成しなければならないという決まりがありまして、試験に出やすい項目と 致しましては、赤字部分の自己又は委託の別と、指値又は成行の別となっていまして、 自己又は委託の別は、自己取引か委託取引かということを、はっきり区分するということと、 指値又は成行の別は、証券売買の際には、いくらで買いたい、またはいくらで売りたいなど、 金額を指定して売買を行う指値注文や、値段はおまかせでいいから、とりあえず売買したい という成行注文の2つの注文方法がありまして、どちらの注文方法かもしっかりと確認 してね、ということになっています。

また顧客からの株式の売買注文について、注文が成立しなかった場合には注文伝票を 作成する必要はない、といった問題が試験で出題されることがあるのですが、注文伝票は 注文の成立に関係なく、注文ごとに必ず作成しなければならないとなっていますので、 注意して覚えておいて下さい。



次に契約締結時交付書面ですが、請け負った証券の売買が成立した場合、 契約締結時交付書面を作成し、遅滞なく交付しなければならないと決められています。

試験では赤字部分の、売付け又は買付けの別、証券を売るのか、買うのかどっちという ことや、手数料などの項目がよく出題されますので、注意して覚えて下さい。

またこの契約締結時交付書面につきましては、あくまで契約が成立した時に作成する 書面となっていますので、売買が成立しなかった場合には、契約締結時交付書面は 交付しませんので、こちらも注意して覚えておいて下さい。



続きまして、高齢顧客に対する勧誘による販売について解説させて頂きます。

こちらも適合性原則や取引開始基準の内容に重複するのですが、高齢顧客に勧誘 販売を行う場合には、さまざまな条件を勘案し、高齢顧客の定義、販売対象となる 有価証券等に関する社内規定を定め、適正な投資勧誘に努めなければならないと されていまして、以前にニュースで問題になったのですが、保険の販売で、 痴呆症になっている高齢者に、不必要な保険を何個も重複して契約させるという 悪質な事例がありまして、そのようなことがないように、ちゃんと規則を設けて 管理してね、という内容になっています。



続きまして、内部者登録カードの整備について解説させて頂きます。

内容としては顧客カードと似ているのですが、大きく異なる点は、内部者登録カードは 名称の通り、内部者、いわゆるインサイダー取引の防止のためとなっていまして 上場会社の役員等に該当するかどうかの届出を求め、その届出に基づき 内部者登録カードを作成して、売買が行われるまで備え付けなければならないと されています。

そのカードの内容と致しましては、 顧客の氏名・住所・生年月日・連絡先 会社名、役職名、所属部署 該当することとなる上場会社の名称・銘柄コード などとなっていまして、インサイダー取引の防止のため、赤字部分の 会社名や役職名や所属部署などを記録しなければならないとされています。



最後に分別管理義務につきまして解説させて頂きます。

分別管理につきましても以前の動画で解説させて頂いた内容になるのですが、 証券会社は、自社でも株取引を行っているのですが、投資家から預かった資産と、 自社が保有する資産を分けて管理することを、法律で義務付けられていまして、 原理上は証券会社が破綻しても、顧客の資産は分けて管理されていますので、 資産は顧客に返却され、顧客は損害を被ることはないとされています。

また分別管理の状況についても、定期的に公認会計士や監査法人の監査を 受けなければならないとされています。


それではお疲れ様でした。
協会定款・諸規則に関する解説は以上になります。

これでインプットが完了しましたので、次の動画はアウトプットで 協会定款・諸規則に関する問題を出題させて頂きますので、是非 続けてご視聴下さい。

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